海外旅行中に、左手首を骨折しました。
2週間は、ギプスが外せないので、帰国後5日目に、日本の整形外科を受診すると、予想外の問題が発覚!
現地の病院で、大した骨折ではない、と言われたので、ショックでした。
本ブログは、手首骨折(ギプス固定とシーネ固定)の体験談です。
橈骨遠位端骨折日記
海外旅行中に左手首を骨折し、現地で治療を受け、ギプスを巻かれて、2週間が経ちました。
日本の整形外科に行くと、簡単な問診後、現地で巻かれた石膏のギプスを外して、レントゲン撮影です。
ギプスを取ると、内出血した左腕は、見るも無残に、黒ずんでいました。
整形外科では、旅先で巻かれたギプスを見て「こんなギプスあるんだな~」と言われ、驚かれました。しかも、昔ながらの石膏でできているため、なかなか外せず、難儀していました。
レントゲンは、上、横、斜めから、3枚、撮ります。
手首周辺のの骨は、複雑なので、斜めの写真がないと、ビビやズレを見逃しやすいらしです。
先生に、写真を見せられ、左橈骨の手首側が、折れていると告げられました。
橈骨は、親指に下あたりにある大きな骨で、先生いわく「折れやすいんた」そうです。
正式名称は「橈骨遠位端骨折」です。
折れた骨がくっつかない?
レントゲンを見た先生の説明によると、手をパーにして、手のひらを下にした形で、上から見た写真では、橈骨遠位端部分の骨は、普通に、つながっているように見えます。
しかし、横と斜めの写真を見ると、折れた骨は、上下にずれています。
それを見て、先生は、明らかに焦って「つかないかもしれない」と言っています。
「つかないかもしれない」と言われても、何を言われているのか、よくわかりませんでした。
「つかない」というのは「折れた骨が、自然にくっつかないかもしれない」ということです。
ギプス固定により、折れた骨同士が、自然につながらないと、偽関節になるそうです。
そうなると、手術で、腰の骨をもってきて、あらためて固定することになります。
骨折から、1週間くらいなら、プレートを入れて固定する手術をすることができますが、もう2週間経っているので、仮骨ができ始めていて、プレートの手術はできません。
多少ズレていても、今の骨がつながって、硬くなるのを待つしかないそうです。
数週間後に、折れた骨が正常につながらず、偽関節になったら、移植手術をするとのことです。
ショックで、目の前が真っ暗になりました。
早く整形外科を受診すべきだった
現地の医療機関では、「たいした骨折ではない」と「ギプスをしたまま2週間待て」と言われていました。その言葉を信じていたので、ショックでした。
どちらにしても、帰国後すぐに、日本の整形外科を受診すべきでした。
骨がくっつがず、後で手術なんて、最悪!
後悔しても仕方ないのですが、パニックを起こしていました。
先生は、ちょっと考えて、すぐに手術できないということも鑑みて、手首から肘まで、しっかりギプスを巻きました。
腫れも引いていたので、しっかり再固定、ということです。
日本のギプスは、軽いし、隙間もできず、かぶれにくく、良質でした。
海外で巻かれたものは、石膏で重く、中のナイロンのような生地のせいで、かぶれました。
かぶれを防止するため、包帯を緩めてもらったせいで、骨がズレたのか、元々、整復に失敗していたのか、よくはわかりません。
過去数日間、病院に行かなかったことを、悔やんでも悔やみ切れない思いでした。
過去にさかのぼって、何かを直すことはできないのだけど、どうしても考えてしまいます。
怪我などをすると、実際の治療や回復よりも、精神的なストレスが多いように思います。
ギプス固定から2週間とは
日本で、ギプス固定してからは、週に1回、通院です。
1週間経たずにレントゲンを撮っても、「変化はない」ということらしいです。
左手は、肘まで固定されているので、外を歩くときは、三角巾でつっていました。
お風呂に入るときは、大きなビニール袋をかぶせて、肩の近くをゴムで閉じます。
水がギプス内に入ると、湿ってしまうので、絶対に、水をいれないように注意します。
左手上げながら、右手で髪を洗うのは、結構、大変です。
利き手が使えても、左手の支えがないと何もできないことが多く、不自由で、ストレスが溜まりました。
簡単なことをするのに時間がかかり、そこら中に、色々なものをこぼしても、見て見ぬふりをしないとやっていけない状態です。
しかも、1時間に1回くらいは、左手を上げて、血液を心臓に戻し、常に指を動かして、指先が固まらないようにします。
日本のギプスは、軽いといっても、肘まで巻くと、そこそこに重量があります。
自由も利かず、辛く不安な日々でした。
レントゲン 白くならない骨
ギプス固定後、2回目の診察では、ギプスの上から、レントゲンを撮りました。
子供の骨折だと、折れたところが、さぁーと白く写って、固まっていくのがわかるそうですが、私の骨は、なかなか白くならず、骨がつながるのかどうか心配でした。
子供や若者でもなく、折れたところがズレているので、なかなかつかないのかもしれません。
後で、手術するとなると、最初からやり直しだし、考えると気が重いです。
ちなみに、骨折から、2週間以内なら、プレートを入れる手術をすることができます。
ギプス固定だと、リハビリが大変なので、手術を選択することもあるそうです。
手術の場合は、腫れが引いた頃、折れた骨をプレートで留め、固定します。
この手術をすると、ギプス固定なしで、日常生活を送れ、職場復帰なども早くなります。
手を使う仕事をされている方は、後々、回復が早くなるようです。
私の場合は、初期の治療が悪かったのと、手術の選択ができる期間が、過ぎてしまったとで、選ぶ余地は、ありませんでした。
最初にきちんと整復されていて、ギプス固定がなされていれば、回復も早かったと思われます。
骨がつながるかどうかわからない状態で、不安な日々を送っていました。
骨折から4週間後 ギプスをはずす
左手首の橈骨遠位端を骨折してから、4週間。
日本の整形外科で、ギプス固定をしてから、2週間後に、ギプスをはずしました。
はずすと言うのは、ギプスにしるしをつけて、専用の電動のこぎりで、切り取るということです。
この電動のこぎりは、絶対に下の皮膚を傷つけないそうですが、すごい音がするので、恐怖にすくみました。
おろおろしながら、ギプスが半分に切り取られるのを待って、左腕とご対面!
ナント「ぷよぷよのなんだかよくわからないもの」が出てきました。
手首の皮膚は腫れている感じで、血管は見えなくなり、手の甲も膨張しているようです。
レントゲンを待つ間、その手を見て、悲しくなりました。
しかも、固定するものがなくなると、ちょっとした振動で、痛い!
ギプスなしのレントゲンを見ると、橈骨は、少し、つながってきているようでした。
素人は、レントゲン写真を見ても、色の変化とか、あまりよくわからないのですが、先生が、前よりよくなった言えば、それを信じます。
肘下から手首をシーネ固定
ギプス固定を、一旦はずし、診察後、シーネ固定をしてもらいました。
シーネは、半分に切った元々のギプスを、添え木状にするものです。
形は同じで、肘下から手首を支え、包帯で巻きます。
肘が動かせるのが、ギプスのときより、幾分、楽です。
先生に「取っちゃダメ」と言われたので、1週間、これをつけて、また、次回の診察です。
ギプスの内側が、だいぶ汚れていたようなので、シーネに変えてもらえたのはよかったのですが、まだ、手を洗えないのが残念でした。
6月だからまだよいものの、真夏だったら、相当臭くなるのだろうな~、と思ったものです。
シーネ固定中の回復不安
シーネ固定中も、左腕を上げて血液を心臓方向に戻すということと、指先を動かすことは、続けました。
レントゲンを見る限り、前よりは、多少良くなっているとはいえ、かなり回復が遅いようです。
「左手は使わないように」という注意を受けたので、指で物を持ったりしないようにしました。
やれやれ、先は長い! 本当に不安です。
身体を動かさないので、運動不足もMAXです。
三角巾をして、散歩くらいには行きますが、出かけられない生活は、辛いです。
指の変形の危険性?
1週間後、シーネ固定をはずして、また、レントゲンを撮りました。
骨は、まだ、完全にくっついてはいませんが、あまり長く固定していると、指の変形が起こる可能性があるとのことで、昼間は、包帯を取って、シーネをはずすことになりました。
指の変形の危険性? またまた、不安なことが起き、頭が大混乱しました。
ナントカ症というのですが、よくわかりません。
指先が変形した写真を見せられ、「こうなったら困る」と言われて、びっくりです。
写真の変形した手だけが印象に残って、症状や理由については、よくわかりませんでした。
指先は動かしていたので、大丈夫だと思っていたのに、何で?、といった思いです。
でも、その段階で、最悪の可能性を教えてもらったので、予防をせねばなりません。
昼間はシーネを取って動かす
昼間は、シーネ固定を取って、動かす練習を始めました。
寝るときは、自分で包帯を巻いて、シーネ固定します。
やっと洗える!
やっと手を洗えると思った喜びもつかの間、手をちょっと動かすだけで、すごく痛い。
しかも、尋常なく汚れている!
お湯で、洗いましたが、皮膚が弱っているので、ゴシゴシ洗うことはできません。
やさ~しく、やさ~しく、洗います。
とは言っても、すごい量の垢が出てくるので、時間がかかります。
シーネ固定をしていたときは、痛みはあまり感じませんでしたが、取ると痛い!
先生の指示通り、手首を前後に動かす動きを練習し、ひねる動きはしませんでした。
とはいえ、最初は、手が、ギプスの形に固まっていて、全然動きません。
なるべく大きく動かせるように、痛みをこらえて、できるところまで、やりました。
自分で、動かす練習をして、1週間後から、病院でのリハビリ開始です。
このときは、その後のリハビリが、長く辛いものだとは、想像もしていませんでした。
橈骨遠位端骨折日記 まとめ
橈骨遠位端骨折後、左手首は、順調に回復したとは言えず、1か月半が、過ぎました。
ギプスとシーネ固定での生活後、左手首の橈骨が完全に固まっていない状態で、リハビリを開始することになりました。
利き腕は右手ですが、左手が使えないのは、本当に不便です。
この先も長く、左手首骨折の後遺症に悩まされることになります。
コメント