新入社員のときの話。
当時、新卒の就職の募集がなく、入った会社はコンピュータの会社でした。
残業続きで、精神的にもボロボロになった2年。
あとから思えば、一度、区切りをつけてよかったです。
手に職つけたい新入社員
新入社員で入った会社は、コンピュータのソフトウェアを開発する会社でした。
私が、就職した年は、新卒採用が落ち込んだ年です。
普通なら、年末に80%くらいは、就職先が決まっているはずなのに、その年は、50%くらいで、進路担当の先生や生徒、皆、困っていました。
説明会に行っても、採用自体が消極的なので、相手にされていない感じです。
そんな理由で、手に職をつけたいと思い、コンピュータの会社を選びました。
コンピュータのことを学校等で学んだことはありませんでしたが、なぜか、採用されました。
後で聞いた話ですが、適正検査の点数が、トップクラスだったそうです。
まあ、あくまでも適正検査なので、よいのか悪いのかわかりませんが、「考えること」は、今でも得意です。
別の心理テストのようなものをやったとき、「チューリップの絵を描いてください」と言われて、私は球根まで細かく書きました。
他の人は、花だけか、せいぜい葉っぱのところまで書いて終わりです。
球根まで書く人は、ほとんどいません。
球根まで書くような人は、物事を掘り下げて考えるのが好きだったり、原因などを深いところまで、追及する性質をもっているそうです。
確かに、自分が一番得意とするのは、今でも、「組み立てで考えて、掘り下げること」だと思っています。
仕事によっては、掘り下げることが功を奏することもありますが、考えすぎは、時に、人間関係で、上手くいかなくなったりもします。
細かいとか神経質っぽい人より、気さくでアバウトな人の方が、好かれたりもしますから。
持って生まれた性格は変えられないとして、物作り的な仕事には、細かいところまで、追及する性格が役立ちました。
残業つづきでGive up
そんなこんなで、新入社員として働き始めましたが、仕事が忙しく、1年目の終わりころは、残業80時間で、倒れそうになっていました。
当時は、納期に間に合わなかれば、残業するしかない、といった風潮がありました。
「なぜ遅れるのか?」という問題解決をすることなく、「沢山残業すれば終わる」という考え方があったからです。
例えば、チームの全体の仕事が遅れる理由は、元々の設計が甘かったり、度重なる仕様変更を容認したりするせいです。
お客さんの気が変わるたびに、言うなりになってしまうと、いくら経っても完成しません。
もちろん、「お客様は神様」なのでしょうが、これこれをいくらで請け負うという契約をしている以上、本来なら、追加が出たら、納期を伸ばすとか、お金をいただくとかしないといけません。
技術者は、技術の方はできても、交渉能力のない人が多いです。
ヒラの担当者ならよいのですが、管理ができない人が、上に立つと、相手との交渉や、仕事の割り振りが上手くできず、部下にしわ寄せがきます。
結局、それが残業につながります。
人間、少しは休まないと働けないものです。
そのため、その会社では、体調を崩したり、うつ病になったり、会社を辞める人が出てました。
最近のブラック企業とは、ちょっと意味合いが違いますが、昔は、残業する方が偉いと思っている人が多くいました。
今の自分なら、体を壊す前に会社を辞める決断ができますが、若いときは、なかなかそんなことも考えられません。
うつ病になった人や、会社を辞めていった人をみて、これ以上は続けられないと思って、結局、2年で退職しました。
まとめ
手に職をつけようと思って始めた、コンピュータの仕事。
その後、しばらく間をおいて、10年くらい続けることになるので、手に職はついていましたが、最初の2年は、大変でした。
今考えてみても、一度、区切りをつけたのは、よかったです。
長い目で見れば、健康は、一番大切ですから。
退職して、残ったのは、お金。
2年間働きずめで、遊ばず、ほとんどお金を使っていなかったので、貯金はありました。
そのお金で、アメリカに留学しました。
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